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ABOUT



PROFILE



松山 武司

Takeshi Matsuyama

略歴

1962年 | 石川県江沼郡山中町に生まれる。
1980年 | 漆芸家 吉田華正氏に師事
1985年 | 加賀市別所町にて独立
     漆工房 T.M Japan Art Studio
     スタジオ設立
     後継者の育成にも取り組む

1992年 | 各地においてグループ展、個展を開催

     過去に

     石川県立大聖寺実業高校
     情報デザイン課非常勤講師
     金沢大学国際機構 非常勤講師を務めた

     現在は

     山中漆器産業技術センター(夜間)
     漆芸教室 蒔絵講師を務める


入選・受賞歴

石川の伝統工芸展          入選
日本伝統漆芸展           入選
国際デザインコンペティション    入選
淡交ビエンナーレ茶道美術公募展   入選
兼六園茶会工芸作品公募展   奨励賞受賞
金沢商工会議所会頭賞受賞
ジャパンブランド時計文字盤コンテスト
準グランプリ受賞
山中漆器創作蒔絵展
石川県知事賞  六回(最高賞)
永久保存買上  七回
他 金賞多数受賞

所属

日本文化財漆協会 
加賀美術協会
山中漆器蒔絵組合 
山中漆器伝統工芸士会



CONCEPT

漆の可能性を求めて

時代と共に変わっていくものがある。
その中で決して変えられない技がある。

石川県の山中漆器は、木地のロクロ挽きを起源とし、450年の歴史を誇る国指定の伝統工芸品です。その中でも、茶道具に代表される繊細で品のある蒔絵技術には定評があります。山中の蒔絵は、江戸期に京都、会津、金沢等より名工を招き高度な技術を習得し、独自に発展してきた技術なのです。

私は、伝統工芸山中漆器の産みの地である山中温泉に生まれました。その産地で父は蒔絵の仕事をしており、幼い頃からその姿を見て育ちました。父は、秋田で漆の基礎を学び、福島会津に渡り会津漆器を、そして山中へと移り、蒔絵を生業としてきました。後に高度経済成長期に差し掛かると、それまで手工芸品であった山中漆器に代わり、新しいシルクスクリーン技術を取り入れたプラスチック樹脂製品が生まれ、次第に父もシルクスクリーン技術に移行していくようになりました。

私は、父の家業を継ぐことを決めました。ただ、家業を継ぐにしても、現代のようにパソコンもなく、シルクスクリーンの原盤も手で描く必要があるという時代であったため、手描きの技術を一から学ぶ必要があり、高校卒業後、漆芸家吉田華正氏のもとで修行の道に入りました。そこで、師匠が伝統的な技術を用いて一つ一つ時間をかけて作品を作っていくことにとても魅力を感じ、父の原点である伝統工芸の蒔絵を志すことを決心しました。生まれ育ったこの地での修行、研鑽が私共の原点であります。


漆工房T.M Japan Art Studioは、1985年 石川県加賀市別所町に設立されました。私共の作品は、変えてはならない蒔絵の伝統技法はそのままに、今の生活にあったものづくりを意識し制作しております。従来の漆器だけではなく、蒔絵装飾パネル、琥珀や鼈甲をはじめとした各種天然石、金属等のアクセサリーや腕時計の文字盤、万年筆や眼鏡等にも蒔絵を施しております。

現在、漆の国内需要の九割以上を輸入に頼る中で、出来るかぎり日本産漆にこだわり、また他にはない独自の色漆の調合も行って制作に使用しております。また、制作する作品は、世界に一つだけ、という考えのもと、一点一点ハンドメイドで制作致しております。